安全・安心で持続可能な社会システムの構築を目指す「日揮みらいファンド」50億円で新設

日揮の既存事業および今後注力する新規事業とのシナジーが見込める4領域に投資を実行いたします。

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執筆: Universe編集部、共同執筆:グローバル・ブレイン JGC担当チーム

グローバル・ブレイン(以下、GB)は4月28日に日揮株式会社(以下、日揮)および日揮ホールディングス(以下、日揮HD)と共同で「JGC MIRAI Innovation Fund(日揮みらい投資事業有限責任組合 以下、日揮みらいファンド)」を設立したことを発表しました。総額50億円で日揮の既存事業および今後注力する新規事業とのシナジーが見込める4領域に投資を実行いたします。

具体的な投資注力領域は、(1) カーボンニュートラルの実現(Carbon Cycle Management)(2) 持続可能で強靭なインフラの構築(Sustainable and Resilient Infrastructure)(3) 人生100年時代を見据えた生活の質向上(Well-Being)(4) 産業のスマート化(Innovative Industry)となっています。

2019年10月に(旧)日揮HDは、国内外の総合エンジニアリング事業と機能材製造事業を手がける企業をグループとして、持株会社体制に移行致しました。(以下、日揮グループ)

日揮グループの創業は、前身となる日本揮発油株式会社が設立された1928年に遡ります。戦後復興の中で石油精製・石油化学プラントの受注を伸ばし、日本の高度経済成長におけるエネルギー基盤の構築を担いました。その後、プラント構築のノウハウを武器に海外展開を進め、中東、東南アジア、北アフリカなどへ市場を拡大させるなど、グローバルにおけるエンジニアリングコントラクターとしての地位を確立していきました。

今年5月には、2040年に向けたグループのパーパスを“Enhancing planetary health”と再定義し、「人と地球の健やかな未来づくりに貢献する」という長期的な視座のもと、グループ一丸となって変革に挑戦することを発表しました。

日揮は国内事業の子会社で、グループ内のインキュベーション機能を担い、これまで手掛けてきた国内におけるエネルギー、ケミカル、再生可能エネルギー、原子力、ライフサイエンス、ヘルスケア分野などのプラント・施設の設計・調達・建設、保全役務に加えて人口減少や少子高齢化、インフラの老朽化など、今後わが国が直面していく様々な社会課題に対して顧客に寄り添い解決する、としています。

日揮の山田社長から、CVC設立にあたってコメントを頂きました。

「当社グループは総合エンジニアリング業を主業とし、『いつの時代にあっても、産業、ひいては社会の基盤を支える存在でありたい』という創業者の想いを受け継ぎ、国内外のエネルギーインフラを中心に社会を支える企業として事業を展開してまいりました。

当社は2019年持ち株会社制に移行したことで、新たに国内事業会社として生まれ変わり、国内の多様な課題、悩みに寄り添い解決することをミッションとしております。今回、グローバルブレイン社殿との連携を通じ、当社ビジョンに共感をいただき、世の中を変えうる技術やビジネスモデルをお持ちのスタートアップ企業の皆様との共創を目指します。

グローバルブレイン社殿はスタートアップ企業投資及びファンド運用に対する豊富な実績や、当社が連携を期待する研究開発型スタートアップ企業(Deep tech)領域への幅広いソーシング力をお持ちであることから、本ファンドの適切な運用管理のご支援を期待しています。

また、投資先のスタートアップ企業に対する手厚いValue up支援体制を構築されていることから、投資後のフォローアップを当社と連携していくことで、投資先への支援をより強固にできると考えております。」

日揮は今回のファンドを新設することにより、上記の社会課題解決に取り組むスタートアップ企業への出資を通じた事業共創に積極的に取り組むと同時に、日揮および日揮グループ各社が保有するリソース及びノウハウを最大限活用し、出資先スタートアップ企業の成長を支援してまいります。

GBは経営者の意思決定を支援するほか、知財PR人材採用など様々な機能に対して専門の支援チームが経営基盤の強化をする予定です。