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GB Tech Trend #024: Robinhood競合「Public」が音声配信開始、特化型コミュニティーで浸透するライブ音声

これはつまり、ユーザーにとってはどのアプリへアクセスしても音声対話をする場が用意される未来を示唆しています。

ライブ音声配信サービスを立ち上げた「Public.com」。Image Credit: Public.com。
ライブ音声配信サービスを立ち上げた「Public.com」。Image Credit: Public.com。

執筆: Universe編集部

グローバルテックニュースでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。

今週の注目テックトレンド

音声の話題を聞かない日がないというほど、特にClubhouseが登場してから盛り上がり続けている音声市場。これまでは音声アプリとしてプラットフォームを狙うプレイヤーに注目が集まっていましたが、徐々に「機能」として音声サービスを提供する動きが増えるかもしれません。これはつまり、ユーザーにとってはどのアプリへアクセスしても音声対話をする場が用意される未来を示唆しています。

例えば最近ライブ音声配信機能を実装した「Public.com」で、同社はRobinhoodと競合している株式トレードアプリとして米国で有名です。2月には12億ドルの評価で2億2,000万ドルの調達を実施しました。すでにユニコーン企業へと成長を遂げており、登録ユーザー数は100万人を超えています。

今回実装された機能の正式名称は「Public Live」です。ローンチ当初は誰もがストリームを立ち上げて話せる場所ではなく、Public側が手配したモデレーターのトークイベントに参加できる形式になるとのことです。イベントは週3回を予定。

Publicはサービス立ち上げ時からコミュニティ志向の強いサービスで、投資家のポートフォリオを確認し合ったりできるなど、投資家同士の情報交換・コミュニケーションに重視したSNSとしての側面を持たせていました。この点、Robinhoodとの差別化を必死に図っており、今回のライブ音声配信機能もその一環と見られます。

最近ではLinkedIn、Facebook、Twitterらも、音声配信機能を自社のプラットフォームを強化できる重要な機能であるとし、サービスリリースへと漕ぎ着けています。彼らの動きに追従するように、Publicに代表されるような主要SNS以外のプレイヤーも音声サービスをローンチしはじめているのが現状です。それではPublicのような音声サービスとは一見関係のない企業に音声の波が来ている理由はなんなのか。2つほど考えられます。

1つは開発土壌が揃いつつある点です。これは開発者向けSDKサービスも出揃っている点が大きいでしょう。たとえば中国のスタートアップ「Agora.io」などを使えば、簡単にライブ音声配信機能を実装できる開発者向けSDKも市場に揃っています。

もう1つの理由として特化型コミュニティ志向が挙げられます。多くのライブ配信アプリで見かけられるように、ユーザーは自分の興味・関心のあるトピックを選択した上で、話しやすいストリームに招待される動線が引かれています。言い換えれば、同じ話題で話せる密なコミュニティを複数所有するのが音声プラットフォームなのです。

ただ、Publicのように特定のテーマに沿ってユーザーが集まるサービスで音声対話ができた方が、特にビジネスに関する情報収集であれば得することが多いと考えられます。特化型コミュニティを抱えるサービスが音声機能を他社SDKを通じて高速に立ち上げれば、大手プラットフォームに負けないほどのエンゲージメントを叩き出せる可能性が十分にあります。こうした実情を各市場のプレイヤーが理解し始めており、ハードルの高い動画などではなく、誰もが顔出しせずに配信できる音声に舵を切り始めているのが最新の市場動向であると感じます。

各市場にはニッチなテーマを持ったアプリが多く存在しています。彼らがテキストチャット機能に並ぶものとして、当たり前に音声配信機能を実装する日は遠くないかもしれません。

今週(5月25日〜5月31日)の主要ニュース

1.24億ドルの大型調達を行なった「Anthropica」。Image Credit: Anthropica。
1.24億ドルの大型調達を行なった「Anthropica」。Image Credit: Anthropica。

AI Safety Researchのスタートアップ「Anthropica」が1.24億ドル調達

OpenAIの元研究担当副社長であるDario Amodei氏が設立したAI安全研究会社「Anthropica」は、Skypeの共同設立者であるJaan Tallinn氏、FacebookとAsanaの共同設立者であるDustin Moskovitz氏、Alphabetの元幹部であるEric Schmidt氏、Center for Emerging Risk Researchなどから、1億2400万ドルの資金を調達した。— 参考記事

暗号通貨ペイメント企業「Circle」4.4億ドル調達

暗号通貨決済企業「Circle」は、SPAC上場の可能性に先立ち、4億4,000万ドルの資金を調達した。この新たなラウンドに参加した投資家には、Fidelity、FTX、Digital Currency Group、ロンドンのヘッジファンドMarshall Wace、Valor Capital Group、Pillar VC、Intersection Fintech Ventures、Atlas Merchant Capital、Willett Advisorsなどが名を連ねる。— 参考記事

住宅購入の柔軟化を目指す「Homeward」1.36億ドルを調達

住宅を購入するための資金を提供し、その後直接購入できるようになるまで住宅をリースするビジネスモデルの「Homeward」がシリーズB資金として1億3600万ドルを調達した。Norwest Venture Partners が8億ドル強の評価額でこのラウンドをリード。本ラウンドには、Blackstone、Breyer Capitalのほか、Adams Street、Javelin、LiveOak Venture Partnersが参加している。同社は別途、2億3500万ドルの負債を調達している。— 参考記事

メンタルヘルス企業「Octave」2,000万ドル調達

専門的なセラピー・コーチング・ワークショップサービスを提供しているメンタルヘルス企業「Octave」 は、Health Velocity Capital がリードし、Cigna Ventures、Greycroft、Obvious Ventures、Company Ventures、Felicis Ventures が参加するラウンドにて、シリーズBで2000万ドルの資金を調達した。— 参考記事

新たな写真共有アプリ「Poparazzi」1.35億ドル評価で2,000万ドル前後を調達中

相手のタイムラインに投稿する相互投稿型の新しい写真共有アプリ「Poparazzi」は、Benchmarkがリードとなって最大2,000万ドルのシリーズA資金を調達しており、同社の価値は最大1億3,500万ドルになると言われている。— 参考記事

インドの法人クレカ企業「Kodo」880万ドル調達

インド・ムンバイで法人向けクレジットカードを提供するスタートアップ「Kodo」は、Brex、Goat Capital、Pioneer Fundなどからシード資金として880万ドルを調達した。同社は、Y Combinatorの最新の冬のバッチに参加していた。— 参考記事

オフィスでのコミュニケーションプラットフォーム「Pyn」、a16zがリードする形で800万ドル調達

オーストラリアを拠点とするオフィス向けコミュニケーション・プラットフォーム「Pyn」は、シード資金として800万ドルを調達した。Andreessen Horowitzがリードし、Accel、Skip Capital、Atlassianの共同CEOであるScott Farquhar、BambooHRの共同創業者であるRyan Sandersが参加した。— 参考記事

収益性に応じた資金援助を行う「Wayflyer」7,600万ドル調達

アイルランドのダブリンを拠点とし、EC事業者向けに収益ベースで計算した金融資金を提供する「Wayflyer」は、シリーズA資金として7,600万ドルを調達した。Left Lane Capitalが今回のラウンドをリードし、DST Global、QED Investors、Speedinvest、Zinal Growthが参加した。— 参考記事