GB Tech Trend #102: 親が子供に代わって投資するEarlyBird、人生最初の「口座獲得」を狙う独自戦略とは
家族の思い出と一緒に投資が積み上がるというユニークな設計で長く使ってもらおうとしているのです。

執筆: Universe編集部
今週の注目テックトレンド
GB Tech Trendでは世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。
親から子供へ投資を「贈る」
EarlyBirdは、親が子供へ投資できるアプリを提供しています。米国ではUGMA(Uniform Gifts to Minors Act:未成年者への贈与に関する法律)
EarlyBirdの戦略ポジションは「一番最初の口座」
ただし、彼らのアプローチは独特です。
先述したStepやGreenlightは、子供が実際にお金を使いながら金融リテラシーを育んでいくことから、あくまでも子供が主体のサービス体験になっています。他方、EarlyBirdの場合は、生まれた時から継続的に親が子供へ投資をするため、あくまでもユーザー主体は親です。そのため、他のフィンテックサービスとは違う体験設計になっています。
具体的には、子供との記録映像や写真を親族や友人とシェアすることをモチベーションにした導線設計になっています。例えば入園、卒園などの記念行事があった時、その記念に投資をすると同時に、どのような想いでこの投資をするのかといった思い出を一緒にEarlyBirdにアップできます。家族の思い出と一緒に投資が積み上がるというユニークな設計で長く使ってもらおうとしているのです。
子供の物心がつかないタイミングからその子の人生設計が考えられて投資がされるため、EarlyBirdには利用する家族のことを深く知れるコンテンツが貯まるのも特徴です。かなり早いタイミングから金融接点を持つことで、大人になった後に開設する大手銀行への紹介や、そのほかファイナンシャルアドバイザーサービスへの繋ぎ込みなど、多角的に展開することができます。
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