GB Tech Trend #88: a16zが注目した「新しい民泊」Kindredの仕組み
Airbnbなどのバケーションレンタルとの大きな違いは「スワップ(交換)」のコンセプトにあります。

執筆: Universe編集部
今週の注目テックトレンド
GB Tech Trendでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。
低価格・高品質民泊サービスを実現させた「Kindred」
答えはコストコモデルにあります。
Kindredは会員制の民泊サービスを運営しています。年間300ドルで加入できる同社の民泊ネットワークに入ると、ユーザーは自分の家と他の会員宅を交換し、相互に貸し出しができるようになります。貸出中はKindredに1泊あたり最大で30ドルのサービス料・自宅管理費を支払うのみです。互いが気持ちよく過ごせるように、ユーザーは清掃サービスを手配する必要がありますが、自分で手配するかサードパーティをKindredが紹介するのかどちらかを選べます。同社がここで儲けることはなく、あくまでもSaaSとして機能します。つまり収益源は年会費のみです。
Airbnbなどのバケーションレンタルとの大きな違いは「スワップ(交換)
Airbnbなどのバケーションレンタルは利用者として宿泊する場合、場所や日数によっては高額になりすぎてしまいますし、自宅を民泊向けに貸す側の場合も運用が結構な手間になります。Kindredはシンプルに余っている自宅を使って、いろいろ旅をしたい人向けに最適化された会員モデルと言えるでしょう。
会員制を敷いたスタートアップでは、配車サービス「Alto」
また、民泊や不動産市場で、人と人との信頼をテーマに参入したスタートアップは少なからずいます。たとえばアパートメント住人向けの家事代行サービスを提供する「Alfred」
Kindredの場合、上記に記した会員制を軌道に乗せるためのコミュニティ施策とユーザーからの信頼獲得が指標となりそうです。加えて、ネットワーク効果を重視する必要があり、競合優位性をどの程度保てるのか、市場で一定のユーザーコミュニティを確保し続けられるのかなどが成長検討項目となるでしょう。
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