GB Tech Trend #079: 動画コラボのマケプレ「Pearpop」が秘める可能性
インフルエンサー同士のコラボレーション不足を解消する「クリエイターコラボレーションサービス」と謳っています。

執筆: Universe編集部
今週の注目テックトレンド
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クリエイターコラボレーションプラットフォーム「Pearpop」
Pearpopはマドンナなどに代表される著名インフルエンサーとのコラボレーション機会を販売するマーケットプレイスです。フォロワー数が比較的少ないマイクロインフルエンサーが大物インフルエンサーとコラボレーションすることで、認知拡大や新規フォロワー獲得に繋げるのが狙いです。
また、ブランドが特定商品をプロモーションするための投稿キャンペーンをインフルエンサーに公募形式で依頼できる「Challenge」
さて、Pearpopは自社サービスを「クリエイターコラボレーションサービス」
大物インフルエンサーとのタイアップ権利をクリエイターが購入できるようにすることで、コラボレーションを起点としたフォロワーへの認知拡大を望めるようになりました。実際、Forbesの記事によると、とあるTikTokインフルエンサーの動画投稿に対し、有名ラッパーがコメントをつけただけで、1.8万フォロワーが一夜にして13万フォロワーに伸びたそうです。
このキャンペーンに対して支払われた額は5,000ドルで、動画ギフトサービスとして急成長を遂げた「Cameo」
先ほどの例では簡単なコメント投稿をするだけの内容でしたが、動画コラボレーションへの横展開もあります。たとえばYouTuberの動画を観ていると、時折「コラボ動画」
互いのフォロワーに対して効率的にアプローチすることで、両YouTuberのフォロワー同士からファンになってもらえる相乗効果を期待できる企画です。こうしたインフルエンサー同士の動画コラボレーション機会をマーケットプレイス化させ、さらなる収益拡大も狙ったのがPearpopです。
また、企業が商品キャンペーンに求めるバイラルトレンドを生み出す可能性もPearpopは持っています。最近のTikTok動画をみると理解が早まりますが、今は特定の音源や踊りを真似し合うことで、コンテンツがバトンのように受け渡しされ、拡散されていく傾向があります。 クリエイターコラボレーションを発生させる仕組みをPearpopが手にすることで、インフルエンサーのフォロワー成長課題のみならず、企業のバイラルニーズも満足させる可能性が高まるのです。
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