GB Tech Trend #073: デジタルヒューマンからファッションモデルアバターまで、AIスタートアップまとめ
この1カ月で「AI」をテーマにした領域で革命が起きています。

執筆: Universe編集部
今週の注目テックトレンド
GB Tech Trendでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。
この1カ月で「AI」
人間とAIが協調することで、より創造的なプロセスへ動き出せるようになりつつある中、今回は直近で注目が集まっているAIスタートアップを簡単にまとめつつ、最後には「Stable Diffusion」
まずはB2B2C領域から。イスラエルのAI企業「D-ID」
Creative Reality Studioでは、ユーザーは1枚の画像をアップロードするか既存のライブラリーから好きな画像を選択し、そのあとは動画内のアバターに語って欲しいテキスト内容を入力するだけでサービス利用ができます。たとえば社内研修で、多忙な上司や経営陣の写真を使い、新入社員にマニュアルや働く際の心構えを語らせることができるようになります。
D-IDの競合には、9月15日に1,060万ドルのシリーズA調達を発表した「Rephrase.ai」
他方、2C領域ではソーシャルとファッション領域でのAI活用が進んでいます。ディープフェイクGIFで遊ぶ「Avatarify」
そんな中、ファッションAIの活用に期待が集まっています。
2022年5月に800万ドルの調達に成功している「ZMO.ai」
D-IDやRephrase.aiのサービスと、冒頭にも紹介したStable Diffusionとの相性は定かではありませんが、全く新しいキャラクターやモデルを生成して楽しむ価値観が広まることで、RefaceやZMO.aiの領域では、何か革新的な動きが発生するかもしれません。
Stable Diffusionに絡めた話を続けると、おそらく最もインパクトをもたらすであろう領域として短尺動画市場が挙げられます。1-2分ほどにコンパクトに内容をまとめた動画を発信するメディアは「NowThis」
「Wibbitz」
今は多くの企業が新たに登場しているAIツールのユースケースを模索している時期だとは思います。どの企業が自社事業にいち早く実装し、その事業モデルから変革をもたらせるのか競っている中、とりわけメディア領域でのユースケース開拓に注目が集まるかもしれません。
9月6日〜9月20日の主要ニュース
欧米保守層向けのSNS「Parler」1,600万ドル調達
保守派に人気のソーシャルネットワークを運営する「Parler」
暗号通貨プレイヤー向け流動性サービス「Portofino Technologies」5,000万ドル調達
スイスのツークに拠点を置く暗号通貨取引所やデジタル資産の流動性を必要とする機関やWeb3プロジェクトにサービスを提供する「Portofino Technologies」
トークンプラットフォーム「Ownera」2,000万ドル調達
従来の金融機関向けにトークンプラットフォームと取引インターフェースの連携サービスを提供するロンドン拠点の「Ownera」
引っ越しのマーケットプレイス「Shyft」1,600万ドル調達
企業移転と消費者(2C)
炭素収入の計算ツール「Arbonics」180万ドル調達
エストニアのタリンに拠点を置く、土地所有者の森林の潜在的な炭素収入を簡単に計算できるツールを開発する「Arbonics」
HR・レギュレーション企業「Atlas」2億ドル調達
160カ国の雇用規則遵守を支援する「Atlas」