GB Tech Trend #042: パターンで量産、超カジュアルゲーム「Voodoo」の超高速ローンチ戦略
ユーザーに好まれるゲームは、ある種の「黄金律」が存在していることを見抜いたのです。

執筆: Universe編集部
GB Tech Trendでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。
今週の注目テックトレンド
凄くシンプルだけど、なぜかやり込んでしまう。モバイルアプリ市場でこの「ハイパーカジュアルゲーム」
Voodooが参入するハイバーカジュアルゲームの特徴は、ユーザーサイクルの速さにあります。誰もが一瞬でゲーム性を理解でき、単一アクションでやり込めることから中毒性もある一方、ゲームの深みや新しい展開がほとんどないため飽きも早くやってきます。
この領域でVoodooはいかに勝ち抜けたのか。それが超高速とも言えるローンチ戦略です。
Voodooが「なぜかやり込んでしまう」
Voodooは基本的な開発コンセプトに一貫性を持たせつつ、少しだけコンテンツを変えるだけのアプリタイトルを量産しました。競合する開発スタジオが最大2本ほどしかアプリを出せない中、7本もタイトルをリリースしています。
各タイトルは過去作品の仕組みを応用できるため、開発テンプレート化にも成功しており、最短工数でのローンチを可能にしたようです。デザインも非常にシンプルで凝りすぎないようにしているため、最低限しか着手しません。PDCAを高速で回す開発スピードが世界展開の大きな後押しをしています。
その上で、Voodooブランド下で遊び続けるある種の「スーパーアプリ戦略」
収益モデルにも動きがあります。それが今回話題となった「Beach Bum」
Voodooはとにかく早くローンチし、米中アプリ市場を中心にそのニーズを検証します。世界各地100超の開発スタジオから適切な市場を選び、現地アプリストアでタイトルをローンチします。初日リテンション率が50%以上でなければタイトルを続かせることはなく、すぐに違うパッケージの開発へと移行するそうです。
この高いリテンション率を保ち、かつCPI(Cost Per Install)
一方、今回買収されたBeach Bumはハイバーカジュアルゲームと異なり、アプリ内課金で収益を高く上げるモデルです。ゲームタイトルはシンプルで似ていますが、収益軸はVoodooとは異なるのです。つまり、広告・高速回転でモデルを構築したVoodooは「ハイバーカジュアル」
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