GB Tech Trend #036: Robloxがチーム向けDiscordの「Guilded」を買収——ゲーム・コラボレーション市場の可能性
大手サービスの牙城が崩されつつあります。

執筆: Universe編集部
グローバルテックニュースでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。
今週の注目テックトレンド
大手サービスの牙城が崩されつつあります。
2億人以上のユーザーを抱える世界最大のゲーム用チャットプラットフォーム「Discord」
同社は、プライベートエクイティの投資会社「Matrix Partners」
Guildedは、ゲーマーチームメンバー間の円滑なコミュニケーション、しっかりとした組織運営が求められる競争ゲームやeSportsのために設計されたチャットプラットフォームを開発しています。
同サービスが狙うのは、Discordが取りこぼしつつあるチーム層でした。Discordが多人数コミュニケーションを想定している一方、Guildedはやや少数のチーム構成で、密なコミュニケーションを必要とするシチュエーションを狙っています。ゲーマーチームが必要とするスケジューリングおよびカレンダー機能が差別化ポイントだそうです。
他方、膨大なユーザーベースを確立しているDiscordは、オンラインストア「Nitro」
PC用デジタルゲームストアとしては最大手「Steam」
さて、DiscordとGuildedの関係性は、Skypeに挑んだZoomに似ています。ユーザーが求めているものを作れば、市場が巨大なため競合であっても成長が望めることを示しています。例えば今回のGuildedに関しては、「チーム性」
前述したようなゲーマー向けエコシステムがDiscordの強みですが、仮にGuildedが同じようにチームゲーマーに特化した関連サービスをサブスクで提供したりすれば脅威になりそうです。
今週(8月16日〜8月22日)の主要ニュース
ブランド・アグリゲーター「D1 Brands」が1.2億ドル調達
Amazonブランドのアグリゲーターで、同社オンラインマーケットプレイスにおけるサードパーティセラーの成功を目的とする「D1 Brands」
金融サービスプラットフォーム「DriveWealth」が4.5億ドルの大型調達
ブローカー・インフラストラクチャとして、企業が自社製品の中にトレーディング・投資サービスを組み込むことを可能とする「DriveWealth」
エージェンシー・プラットフォーム「Breef」が350万ドル調達
ブランドとエージェンシーを結びつけるエージェンシーマーケットプレイス「Breef」
ソーシャル音楽アプリ「Earbuds」が300万ドル調達
SpotifyやApple Musicと直接統合されたソーシャルミュージックアプリ「Earbuds」
心電図読み取りAI「Cardiomatics」が320万ドル調達
心電図読み取りの自動化技術を開発した、ポーランドのヘルステックAIスタートアップ「Cardiomatics」
衛星画像提供サービス「Urban Sky」が410万ドル調達
マイクロバルーンから衛星よりもはるかに高い解像度の画像を提供する「Urban Sky」
データ分析プラットフォーム「Databricks」が15億ドルの大型調達目指す
統合データ分析プラットフォーム「Databricks」