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GB Tech Trend #029: インフルエンサーのブランド商品開発を支援する「Pietra」

あらゆる仕組みをソフトウェア化して、気軽に利用できるようにする「Stripe化」や「AWS化」がEC業界やクリエイター・エコノミーを中心に発生しています。

今回1,500万ドルを調達した「Pietra」。Image Credit: Pietra。
今回1,500万ドルを調達した「Pietra」。Image Credit: Pietra。

執筆: Universe編集部

グローバルテックニュースでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。

今週の注目テックトレンド

あらゆる仕組みをソフトウェア化して、気軽に利用できるようにする「Stripe化」や「AWS化」がEC業界やクリエイター・エコノミーを中心に発生しています。

インフルエンサー自身がブランドを立ち上げ、自分ブランドの商品をファンに売るニーズが主に美容やファッション領域で高まっているのです。しかし、ブランド商品開発を自ら手配するには多大のコストと手順が発生します。そこでSaaSのアプローチからここに取り組むのが今回紹介する「Pietra」です。今回、1,500万ドルの調達が報じられました

Pietraはブランド商品を売りたいと考えたクリエイターが最適なサプライヤーを選択し、サンプルを取り寄せられる仲介プラットフォームです。また、商品の梱包から写真撮影まで、ブランド出品に関するフルフィルメントを全てをカバーしています。

世界中にいるサプライヤーとのネットワークを駆使して、商品開発からフルフィルメントまでをほぼワンストップで提供しているのが強みです。プラットフォーム自体はSaaSのように機能しています。

そんな同社が最初に参入したのがジュエリー領域でした。

Business Of Fashionによると、近年、高級アパレルのオンライン化が進んでいる一方で、宝飾品のオンライン化は遅れているそうです。アパレル市場の売上高の約14%をオンライン取引が占めていますが、宝飾品市場の売上高のうちデジタルで行われているのは約4~5%に過ぎず、EC化に10%ほどの隔たりがあります。

一方、ジュエリー商品を販売するニーズは高まりつつありました。女性インフルエンサーが世界的に増え、Instagramを筆頭に化粧品や洋服、ファッション小物を自ら手がけて販売するニーズが増加しているからです。

こうしたインフルエンサーが自らジュエリー商品ブランドを立ち上げられるサービスとして立ち上がったのがPietraです。顧客は自分のデザインアイデアをPietraが通して世界中の製造ネットワークに提出すれば、サンプル商品が送られてきます。問題がなければクリエイターは自分のジュエリーEC店舗を出店できるようになっています。

現在はより広く顧客獲得を目指すため、ジュエリーに絞ることなく、広く化粧品やファッション用品も扱っています。

今後、自分のブランドを強く押し出したいEC事業者を、商品開発から支援するPietraのようなプラットフォームは支持されるのではないでしょうか。すでに広く目にするECサイトを手軽に立ち上げられるようなサービス以上の価値を、クリエイター向けフルフィルメントサービスは持っていると感じます。

今週(6月29日〜7月4日)の主要ニュース

ネオバンク「FairMoney」。Image Credit: FairMoney。
ネオバンク「FairMoney」。Image Credit: FairMoney。

ナイジェリアのネオバンク「FairMoney」が4,200万ドル

ナイジェリアを拠点とする、カードやアプリを通じてユーザーにクレジットおよび銀行口座を提供する「FairMoney」は、シリーズBラウンドとして4,200万ドルを調達した。このラウンドは、Tiger Globalがリードし、初期の出資者であるDST Global、Flourish Ventures、Newfund、Speedinvestが参加した。— 参考記事

チーム・プレイブック構築SaaS「Trainual」、2,700万ドル調達

企業が従業員のチーム・トレーニングをするためのプレイブック構築を支援する「Trainual」は、Altos VenturesをリードにシリーズBラウンドとして2700万ドルを調達した。同社は累計で3,375万ドルを調達したことになる。— 参考記事

南米の暗号通貨取引所「Mercado Bitcoin」が2億ドル調達

ブラジルのサンパウロを拠点とする、暗号通貨取引所「Mercado Bitcoin」は、SoftBank Latin America FundからシリーズBラウンドで2億ドルを調達した。このラウンドで、Mercado Bitcoinの親会社である2TM Groupを21億ドルで評価され、ラテンアメリカのユニコーン企業のトップ10にランクインされた。 — 参考記事

ヘルスケア企業「Olive」が4億ドルの大型調達

ヘルスケア向けタスク・オートメーション企業「Olive」は、Vista Equity PartnersとBase10 Partnersが共同でリードするラウンドで4億ドルの資金を調達。本ラウンドにはTiger Globalも参加した。Oliveは、この18か月で約9億ドルの資金を調達している。現在の評価額は40億ドル。— 参考記事

3Dモデル検索サービス「Physna」、5,600万ドル調達

3Dモデルの検索・比較・分析を行うAI機会学習および3D検索企業である「Physna」は、Tiger Globalがリードし、Sequoia CapitalとGVが参加する新たな調達ラウンドで5600万ドルを調達した。これにより、同社は合計で8,600万ドルを調達したことになる。— 参考記事

管理ソフトウェア企業「ServiceTitan」が2億ドルの調達

企業向けの管理ソフトウェアを作成する「ServiceTitan」は、Thoma BravoがリードするシリーズGで2億ドルの資金を調達した。また同社は、造園業者向けソフトウェアを開発している「Aspire Software」の買収にも合意しており、この買収のためにMainsail Partnersの支援も受けている。同社はこれまでに約9億ドルを調達している。— 参考記事

ECサイト構築プラットフォーム「Shogun」が6,750万ドル調達

Eコマース企業が、Shopifyなどに頼らず、独自のECサイトを簡単にデザイン・運営できるよう支援するプラットフォーム「Shogun」は、Insight Partnersがリードし、Initialized Capital、Accel、VMG Partnersが参加するシリーズCラウンドの資金調達で6,750万ドルを調達した。— 参考記事

コーディング・スクール「Microverse」、1,250万ドル

オンライン・コーディングスクールで、生徒との卒業後収入シェア契約によって報酬を得ている「Microverse」は、シリーズAで1,250万ドルを調達した。このラウンドではNorthzoneがリードし、General CatalystとAll Iron Venturesが参加した。— 参考記事