GB Tech Trend #017: インフルエンサーとNFTの架け橋になるか、Cameoの可能性
累計調達額は1億6,500万ドル以上。ファンのために制作したタレントビデオは200万本以上。

執筆: Universe編集部
グローバルテックニュースでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。
今週の注目テックトレンド
ユーザーが有名人からの動画メッセージを購入できるプラットフォーム「Cameo」
累計調達額は1億6,500万ドル以上。e.venturesがリードし、GV(旧Google Ventures)
Varietyによると、これまでにCameoがファンのために制作したタレントビデオは200万本以上にのぼり、そのうち約80%は他人へのプレゼント(誕生日、お祝い、ローストなど)
元々、Cameoの共同創業者であったDevon Townsend氏は短尺動画プラットフォーム「Vine」
今でこそ名だたるインフルエンサーが参加しており多額の取引が発生していますが、サービス立ち上げ当時は5〜10ドル前後であれば課金してくれる「忠実なファン」
Cameoがターゲットとしてたインフルエンサーは、高い意欲(Willingness)
さて、Cameoは盤石なインフルエンサーが稼ぐための収益プラットフォームを築きつつあります。「Fan Club」
ブロックチェーン上にデジタルコンテンツの取引履歴を記録・公開でき、該当コンテンツが絶対的に唯一性を持っていることを証明できるNFTを組み込めば、Cameoのコンテンツを市場流通させる際に価値を裏付けすることができます。現にCameoのユーザーは自分がお金を払って受け取ったコンテンツをSNS上に公開していることから、コンテンツ流通志向を持っていることがわかります。NFTとしての取引も大いに行われることが予想されます。
現在はコンテンツ作成を依頼する際に料金が発生するモデルのCameoですが、今後はメッセージ動画作成依頼の業態から、NFT売買プラットフォームへと業態を変化させられる可能性を秘めます。インフルエンサーがデジタルNFTを取引できるプラットフォームになれば、いずれは「メタバース」
今週(3月29日〜4月3日)の主要ニュース
Microsoft、Discord買収へ動く
Wall Street Journalによると、MicrosoftはDiscordを100億ドル以上で買収する方向で交渉を進めているとのこと。早ければ来月にも買収を発表する可能性があると予想されている。売却が合意に至れば、Microsoftにとっては2016年にLinkedInを266億ドルで買収して以来の大規模なものとなる。— 参考記事
クリエイタープラットフォーム「Substack」、6,500万ドル調達
サンフランシスコを拠点とするライターの収益プラットフォーム「Substack」
WeWorkが上場へ
WeWorkは特別買収目的会社であるBowX Acquisition Corp.と合併することで、同社価値を負債を含めて90億ドルとし、株式公開することで合意した。この取引の一環として、WeWorkはInsight Partners社、Starwood Capital Group社、Fidelity Management社などが運用するファンドから8億ドルを含む13億ドルを、プライベート・インベストメント・イン・パブリック・エクイティとして調達する予定。— 参考記事
公証役場のオンライン化「Notarize」1.3億ドル調達
オンライン公証プラットフォーム「Notarize」
シーズンオフECプラットフォーム「Otrium」1.2億ドル調達
オランダを拠点とするオンラインファッション小売「Otrium」
データドリブン天気予報「ClimaCell」7,700万ドル調達
天気予報サービスを展開する「ClimaCell」
コーポレートカード「Ramp」合計1.1億ドルの調達
ニューヨークを拠点とするコーポレートカード・スタートアップ「Ramp」
家族のための福利厚生「Cleo」4,000万ドル調達
家族向け福利厚生プラットフォーム「Cleo」