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GB Tech Trend #006: トランプ大統領のアカウント凍結、新たなSNSへの期待

なかでもTwitterは大統領のアカウントを永久削除するという大胆な行動を起こしています。

トランプ大統領のアカウント削除をしたTwitter. Image credit: Brett Jordan.
トランプ大統領のアカウント削除をしたTwitter. Image credit: Brett Jordan.

執筆: Universe編集部

グローバルテックニュースでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。今週は政治とSNSの関係に大きな動きがありました。

今週の注目テックトレンド

トランプ大統領が支持者に向けて議事堂への行進を支持し、暴動を煽ったとして米国では問題となっています。その上、大統領がSNSを通じて暴力的であったり、支持者を先導する内容を投稿するとし、FacebookとTwitterが対策を講じました。なかでもTwitterは大統領のアカウントを永久削除するという大胆な行動を起こしています。

Twitterの別の選択肢として登場したのが「Parler」です。しかしAppleはiOSから、GoogleはAndroidのアプリストアから同アプリを削除。加えてAmazonはホスティングサービスの提供を停止することで、実質市場から完全に消し去られました。

大手テック企業による大統領の締め出しは、暴力を広めない絶対的な動きとしても捉えられますが、言論の自由を奪う行為であるとも見られています。もともとSNSの運営企業は「編集権」を持たない、プラットフォームとして認識されているため、特定の思想に基づいたユーザー選定には高いリスクが伴います。現状、Facebook・Twitterはこの点を議会で訴えられており、AppleとGoogleも独占的な動きに懐疑的な目を向けられています。

今回発生した大統領アカウントの削除は、まさにシリコンバレーが抱える独占的な動きのジレンマを体現したものになりそうです。世界的にTwitterへ懐疑的な目を向ける動きが高まれば、これをきっかけに市場も変化し、これまで大手テック企業に屈していたスタートアップ、なかでもSNSを開発する企業は、より自由に活躍できるチャンスが訪れる可能性もあるかもしれません。

では、その他の注目トレンドニュースをお伝えします。

今週(1月8日〜1月15日)の主要ニュース

APIを使ったフィンテックサービス「Rapyd」が3億ドル調達

Image credit: Rapyd.
Image credit: Rapyd.

VC Coatueがリードを務めたシリーズDラウンドにおいてSpark Capital、Avid Venturesなどが参加。25億ドルの評価額で3億ドルの調達した。同社はオープンバンキングの業態を採用しているSaaS企業。5,000以上の企業に対して金融機関サービスを使えるAPIプラットフォームを提供する。これまで4.7億ドルの調達をしている。— 参考記事

企業向けチャレンジャーバンク「Rho Business Banking」が1500万ドル調達

M13 VenturesがシリーズAラウンドをリードし、Toch CapitalやInspired Capitalなどの投資家が参加した。同社はAPIを活用する形で企業向け財務管理ソフトウェアとの連携をしたりして、業務自動化できるサービスを提供。また、その場で口座開設ができるスピード感を持って企業の新しい銀行サービスとして成長している。今回の調達資金を元手に、買掛金の自動処理サービスの開発を急ぐ。— 参考記事

VisaがPlaidの買収断念報道

Visaは司法省の独占禁止法違反訴訟に直面していることもあり、計画されていた53億ドルの「Plaid」の買収を断念したと報じられた。司法省はVisaがオンラインデビットカード市場での独占をしていると訴え、違法にその独占的な立場を維持していると主張・11月に取引を阻止するために提訴していた。— 参考記事

ビデオファイル編集ツール「Descript」が3,000万ドル調達

クリエイターがオーディオやビデオファイルを編集できるツールを提供する「Descript」は、Spark Capitalがリードする3,000万ドルのシリーズBラウンドを成功させた。以前からの出資者でもあるAndreessen HorowitzとRedpoint Venturesもこのラウンドに参加している。同社はGrouponで有名なAndrew Mason氏によって設立された。最近ではAIによるリアル音声読み上げ機能も立ち上げている。— 参考記事

韓国コンテンツ・ディスカバリ「Dable」の企業評価は9,000万ドルに

韓国に拠点を置くコンテンツ・ディスカバリープラットフォーム「Dable」が、シリーズCの資金調達で1,200万ドルを調達。企業評価は9,000万ドルとなった。このラウンドは韓国のベンチャー企業であるSV Investmentがリードし、KB InvestmentとK2 Investmentに加え、先行投資家のKakao Venturesも参加した。同社は現在、合計で2,050万ドルを調達している。— 参考記事

中国フィットネスアプリ「Keep」3.6億ドル調達

中国に拠点を置くフィットネスアプリ「Keep」が、Hillhouse Capital、Coatue Managementなどが参加し、SoftBank Vision FundがリードするシリーズFで3億6,000万ドルを調達したと報じられた。同社の資金調達後の評価額は20億ドルとなる。Keepはオンラインのフィットネスクラスを提供しており、3億人以上のユーザーがいるとのこと。現在までに6億1,400万ドルを調達した。— 参考記事

農業データ提供「Gro Intelligence」が8,500万ドル調達

農業データを提供する「Gro Intelligence」は、シリーズBの資金調達で8,500万ドルを調達した。Intel CapitalとAfrica Internet Ventures(TPG GrowthとEchoVCの戦略的パートナーシップ)がこのラウンドをリードし、Ronald LauderとEric Zinterhoferが参加した。同社は4万以上のデータポイントを解析し、マクロ経済的な視点から解析された情報を提供する。— 参考記事

会員制住居サービス「Landing」が4,500万ドル調達

サンフランシスコ・ベイエリアで会員制の住居サービスを提供する「Landing」は、フレキシブル・リビングのスタートアップとして、シリーズBの資金調達で4,500万ドルを調達した。Foundry Groupがラウンドをリードし、GreycroftとMaveronが加わった。また、5,500万ドルの借入枠も確保した。創業者のBill Smith氏は、会員制オンライン食料品アプリ「Shipt」を2017年に5億5,000万ドルでTargetに売却している。— 参考記事