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GB Tech Trend #002: Airbnb、DoorDash、C3.ai、大型上場続く

例えば「Airbnb」の上場は、コロナから市場が立ち上がりつつある、ある意味象徴的なものとなりました。

執筆: Universe編集部

グローバルテックニュースでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。毎週更新。

今週のテックトレンドサマリ

この1週間はスタートアップ界隈の上場ニュースで持ちきりです。例えば「Airbnb」の上場は、コロナから市場が立ち上がりつつある、ある意味象徴的なものとなりました。

世界的な移動制限が続く中、民泊需要は確実に減りました。ただ、マーケットは往々にして半年や1年先の期待値を折り込んで企業を評価しますので、結果的に公開初日のAirbnbは下馬評より高く値がつきました。来年夏以降にはポストコロナとして、旅行や宿泊市場の揺り戻しが起きることに大きな期待が集まります。加えて、オンライン体験サービス「Airbnb Experiences」を迅速に立ち上げる姿に、Airbnbの機敏な経営判断力が垣間見れたことも、株価を高くさせた要因かもしれません。

逆にコロナ禍で需要を著しく伸ばしたフードデリバリー市場から、「DoorDash」も上場を果たしました。競合の「UberEats」や「Postmates」がなかなか参入しなかった、郊外エリアでの配達ネットワークを着実に増やし続けたことが成功要因との声もあります。在宅人口の比較的高いベッドタウン地域の配達需要を掴んだことから、上場へと漕ぎ着けた形です。

緻密な戦略や、秀逸なユーザー体験を構築できる力があれば、困難な時期であっても乗り切れるんだという企業力を垣間見ることができた1週間でした。

今週(12月4日〜12月11日)の主要ニュース

米国時間12月9日(水曜)、民泊マーケットプレイス「Airbnb」がIPOを通じて35億ドルの調達をし、企業評価価値が473億ドルに上ったと報道された。取引は10日(木曜)から開始された。1株当たり68ドルの値がついたという。以前の報道では56-60ドルになると予想されていたため、値を伸ばした形となった。— 参考記事

フードデリバリーサービス「DoorDash」は米国時間12月9日(水曜)、ニューヨーク証券取引所にIPOをした。初値は182ドルとなり、公開価格の102ドルを大きく上回った。その後は189ドルの終値値を付けた。2020年初頭では160億ドルの企業価値であったが、今回のIPOを通じて600億ドルへと成長をした。— 参考記事

エンタープライズAI企業「C3.ai」は米国時間12月9日(水曜)、ニューヨークでIPOを果たした。最終取引額は1株当たり92.49ドルとなり、評価額は89億ドルとなった。これは公開価格の約2倍。同社は企業向けに大規模なAIプラットフォーム構築を支援している。2020年始めには、MicrosoftとAdobeと提携し、Salesforceと競合するCRMサービス開発へ動くとしていた。— 参考記事

Sony Picture Entertainmentは、米国アニメストリーミングサービス「Crunchyroll」を11.75億ドルで買収すると発表した。同社はAT&T傘下のWarnerMediaの一部門となっている。Crunchyrollのサブスク利用者数は300万を超えており、9,000万登録ユーザーを誇る。— 参考記事

オープンソース型のBaaS(Banking as a Service)を提供する「Moov Financial」が2,700万ドルの調達を行った。同社は金融企業が様々な銀行機能を実装できる開発者向けサービス。これまで多くのBaaSが登場しているが、他社との違いはカスタマイズ性に優れているところだという。Bain Capital Venturesがリードした550万ドルのシードラウンドを獲得してからわずか数ヶ月、Andreessen Horowitzがリードする今回のシリーズA達ラウンドで調達を果たした。— 参考記事

オンラインイベントプラットフォーム「Wonder」が1,100万ドルのシード調達に成功した。Zoomのような映像ツールと違い、画面上に表示されているテーブルを回る体験を軸とし、よりソーシャルなオンラインイベントの場を提供する。EQT Venturesがリードし、BlueYard Capitalが参加したラウンドであった。— 参考記事

ECマーケットプレイス「Wish」が上場を通じて11億ドルの調達を狙っていると報道された。想定企業評価額は141億ドルで、22-24ドルの株価を望んでいるという。Wishは2019年8月時点で112億ドルの企業価値があると算定されていた。同社はノーブランドの超低価格商品を取り扱う。— 参考記事

瞑想コンテンツアプリ「Calm」が20億ドル評価で7,500万ドルの資金調達を行った。同アプリはつい先日日本語展開を開始したばかり。Lightspeed Venture Partners、TPG、Insight Partnersがラウンドに参加した。— 参考記事

若者向けプリペイドカードを提供する「GoHenry」が4,000万ドルの資金調達を実施。現在120万のメンバーを持つ(若者ユーザーとその親を含む)という。英国の子供たちはお小遣いで9,800万ユーロを使ったとのデータもあり、GoHenryは狙うのはこの市場である。Edison Partnersがリードを務め、Gaia Capital PartnersやCiti Venturesがラウンドに参加した。— 参考記事

フェイススワップ動画アプリ「Reface」が550万ドルの調達を達成した。セレブや有名なキャラクターに自分の顔を入れ込むことができる。現在までのダウンロード数は7,000万ほど。20年8月から12月までに2,000万ほど伸びている。Andreessen Horowitzがリードを務めた。— 参考記事

野菜栽培用の温室ネットワークを持つ「Gotham Greens’」が4,200万ドルの調達を実施した。従来比で95%の農業用水、97%の土地削減に成功しているという。Manna Treeがリードを務め、The Silverman Groupが参加した。— 参考記事